持続期間

糸リフトは、効果の持続期間が人によって変わることが特徴の施術です。その理由として、使用する糸リフトの性質や種類、施術を受ける方の年齢が大きく影響しています。ここでは、糸リフトの持続期間について詳しくまとめました。

目次

糸リフトの持続期間

糸リフトは、一度の施術で永久的に効果が持続するわけではなく、効果を実感いただけるのは約1年程度となっています。たるみを引き上げても時間の経過とともに、フェイスラインが下がるので、定期的な施術を受ける必要があります。下がり具合や顔全体のバランスを見ながら、繰り返し糸リフトを挿入することで、引き上げの効果をキープしやすくなります。

溶ける糸と溶けない糸どっちがいい?

糸リフトには、皮膚組織に溶ける糸と溶けない糸があります。

溶ける糸は、糸の種類により効果の持続期間が変わります。ただ、糸が溶ける過程でコラーゲン増生が促され、効果はよりキープできます。

溶けない糸は、溶けないからと言って一生効果が持続するわけではありません。溶ける糸と比べてリフトアップ効果が持続しやすい特徴がある一方で、糸が皮膚の中に残るため、それ以降にハイフなどを受けたくなっても、受けられなくなる可能性があります。また、万が一、溶けない糸でリフトアップに失敗した場合、糸を抜く必要がありますが、大掛かりな手術になってしまうこともあり、今は溶ける糸での糸リフトが主流となっています。

溶けない糸の特徴

溶けない糸の素材は主にポリプロピレンです。外科手術などで使用されています。施術後も肌に糸がずっと残っているため感染症のリスクが高く、現在ではほとんど使われていないそうです。伸縮性も弱いので引きつれが起こりやすいのもデメリットになります。

加齢とともに皮膚や筋肉は緩んでしまうのは避けられないことです。皮膚や筋肉が緩めば糸も緩みます。溶けない糸であっても糸だけで緩みをカバーし続けるのは難しいので永続ではなく半永久的な効果になります。

溶ける糸の特徴

一般的な美容外科クリニックで主に使用されているのは溶ける糸です。ダウンタイムの目安は1~3日程度になります。内出血や痛みが続くこともありますが、ほとんどが1ヵ月くらいでなくなります。施術後半年~1年半かけて体内に吸収されるため、感染症のリスクが少ないのが特徴です。

ただし、一度施術を受ければずっと効果が続くわけではありません。糸が溶けてしまうと施術直後と同じような働きができなくなり、緩みが生じます。施術を受けた人の状態や糸の種類によって異なりますが、糸の永続期間の目安は1~2年くらいといわれています。

糸リフトの持続期間が人によって変わるのはなぜ?

糸リフトの持続期間は、糸が溶けるかどうかだけではなく、使用する糸の種類や年齢による顔の状態によって異なります。ここでは、糸リフトの種類や年齢によって効果の持続期間がどう変化するのか詳しくまとめました。

糸リフトの種類によって変わる

糸リフトには、医療用にも使われている溶ける糸や体内に吸収されない糸、コグの有無などの違いがあり、種類が多いことが特徴です。これらの糸の種類によって、半年で効果がなくなるもの、3年ほど効果が持続するものなど差があります。使用する糸次第では、効果の持続期間が変わってくるため事前に医師に確認することが大切です。

シルエットリフトコーンと呼ばれる円錐状の吸水性ポリマーとポリプロピレン糸で作られた糸。効果の持続期間は、およそ半年~1年。
ハッピーリフト医療材料として使われる素材でできた溶ける糸。効果の持続期間は、およそ8ヶ月~1年以上。
ミントリフト医療材料としても使われる、PDO(ポリジオキサン)の素材で作られた溶ける糸。効果の持続期間は、およそ2年。
ミントリフトⅡPCL(ポリカプロラクトン)を用いて作られた溶ける糸。効果の持続期間は、およそ1年。
VOVリフトPCL(ポリカプロラクトン)を素材として作られた溶ける糸。効果の持続期間は、2年以上と長い。
テスリフトコグのついた糸で、その周りを網目状の3Dメッシュで覆った特殊な糸。効果の持続期間は、1~2年ほど。
バーブツーアンカーPDO(ポリジオキサン)を素材として作られた溶ける糸。効果の持続期間は、1~2年ほど。
N-COG医療用としても使用される溶ける糸。効果の持続期間は、1年ほど。
N-FIX太く、強度の高いフックがついたPDO(ポリジオキサン)が素材の溶ける糸。効果の持続期間は、半年~1年ほど。
ショッピングスレッド細い針の先に毛髪よりも細い糸を付けたもの。効果の持続期間は、およそ半年~1年。
トキシルボトックス・ボツリヌストキシンが練り込まれた糸。効果の持続期間は、およそ1~2年。
スプリングリフト高密度で4方向にコグが付いている溶けない糸。効果の持続期間は、およそ3年。

年齢によって変わる

糸リフトは、何歳からでも施術が受けられますが、年齢によって施術の目的や効果が変わります。20代は肌にハリがあるため、挿入する糸の本数も抑えられる上に理想のフェイスラインになりやすいことが特徴です。年齢が上がると頬のたるみが強くなり、糸リフトだけで引き上げることが難しくなります。そこで、他の施術を併用することが多くなるでしょう。

繰り返すことでよりリフトアップ効果を実感できる

糸リフトのメリットは、効果を感じられなくなっても何度でも施術を受けられることです。

糸はやがて体内で溶けてしまいますので、糸だけで引き上げるのは難しくなりますが、糸の挿入による組織の刺激でコラーゲンが生み出されるため、肌にハリやツヤが出て、リフトアップ効果も期待できます。

糸リフトを繰り返し受けても肌に影響はないのか、はじめは大丈夫だったとしても次に糸リフトを入れる時はどうなのだろうかと、不安に思っている人もいるのではないでしょうか。糸リフトを繰り返し受けても悪影響はないとされています。溶けない糸は回数を制限されることもあるようです。繰り返し施術をおこなうことでハリや弾力も生まれ効果を実感することができるでしょう。

イトラボ編集チームまとめ
POINT

POINT

糸リフトの効果は、糸の種類によって半年から3年と持続期間に差があります。体内に吸収される糸を使用した場合は徐々にたるみが元に戻るため、継続的な施術でリフトアップ効果が持続させられるでしょう。基本的には回数制限がなく、何度でも施術が受けられる施術です。リフトアップ効果をキープするために、定期的に糸リフトの施術を受けることが望ましいといえるでしょう。

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