ほうれい線の改善が期待できるとされる「糸リフト」。しかし、どのような施術なのかイマイチ分からない方も多いはず。そこでここでは、その仕組みやメリット、他施術との違いについてまとめてみました。
まず、加齢による頬のたるみや、表情筋の衰えが挙げられます。余分な脂肪が増え、たるみが出ると口周りのシワが深く刻まれて、ほうれい線が目立つようになるのです。特に姿勢が悪いと重力の関係で、頬やアゴが垂れ下がりやすいと言われています。
ほうれい線は、肌の乾燥によって引き起こされることもあります。特に合わない化粧品を使う、洗いすぎ・ピーリングのしすぎなど間違ったスキンケアを行っていたり、不摂生な生活を送っていたりすると肌バランスが狂いやすいので、注意しましょう。
持って生まれた骨格から、ほうれい線の原因となることもあります。たとえば、小鼻周りや頬の骨が華奢だったり、頬骨が出ておらず平坦だったりする場合、頬の肉を骨が支えきれないので、ほうれい線が出てしまいます。
アジア系に多く見られる骨格ですが、10代や20代などでほうれい線がでてしまっている場合は、骨格に原因がある可能性もあります。
このような骨格の場合、加齢によって骨が萎縮したり、生活習慣によって骨格が歪んだりすることで、さらにほうれい線が目立ってしまうことがあります。
ほうれい線は最初からくっきりと刻まれるわけではありません。ほうれい線のでき始めは、乾燥による表情ジワです。赤ちゃんであっても、笑うとほうれい線の場所にシワができます。
つまりほうれい線の原因といわれる「たるみ」がなくても、笑ったときには薄くほうれい線のラインが見えるのです。
乾燥が進行すると、徐々にこのシワが目立つようになってきます。
肌のハリが不足する、つまり肌のゆるみが出てしまうと、ほうれい線のラインはさらにくっきりし始めます。肌のハリ不足は、紫外線を浴びることによって真皮層の保湿成分であるコラーゲンやエラスチンがダメージを受けていることも原因です。
加齢は仕方がありませんが、40代を過ぎると乾燥・ハリ不足に加えてホルモンバランスの乱れが加わります。するとコラーゲンが減少してエラスチンが変性し、肌の深い部分でシワとなって定着します。表情筋も衰えますので、ほうれい線が素の顔にも表れるようになります。
ほうれい線に対し、適切なアプローチができるとされている糸リフト。一体どのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。
糸リフトは特殊な糸を頬に直接挿入することで、全体のリフトアップを可能とする美容施術です。ダイレクトにたるみにアプローチできるため、ほうれい線の改善にも効果的だと言われています。
美容施術と聞くと、外科手術を連想して怖い…という方も多いでしょう。しかし、糸リフトの場合はメス不要ですので、ダウンタイムが短い傾向があります。腫れも比較的軽いといわれていますから、初めて美容クリニックに相談する方にとってもチャレンジしやすいはずです。
日頃のスキンケアに加え、マッサージやパックなどのスペシャルケアでほうれい線に対処している場合、リフトアップ効果を感じるまでに長い時間がかかります。
糸リフトであれば、施術後すぐに効果を実感することができます。
リフトアップの施術にはメスで切開する方法もありますが、糸リフトはメスを使わない施術です。
こめかみ辺りの髪の生え際から、細い針で糸を挿入するので、切開する必要がありません。
傷跡も髪の毛に隠れやすい場所のため、ほとんど目立ちません。
糸リフトには、コラーゲンやエラスチンといった美肌成分の生成を促進する作用もあります。そのため、リフトアップだけでなく細かい小ジワの改善も見込めるのが魅力でもあります。肌への刺激が心配な場合にも、無理なく受けられるのではないでしょうか。
糸リフトは、目的に応じて必要な糸の本数が多少変わってきます。ほうれい線が気になる場合、目安としては左右両側で計6本程度だと言われており、こめかみにかけて入れるような形になるのが一般的です。
引用元:セオリークリニック公式HP(https://theory-clinic.com/face-sag/thread-lift/#:~:text=新世代スレッドリフト)-,Case.1,-治療内容)
治療内容 | 新世代スレッドリフト(糸リフト)16本 |
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費用 | 合計 352,000円(税込) |
治療期間・回数 | 1日・1回 |
主なリスクと、副作用 | ・治療中の痛み…局所麻酔のチクッっとした痛みがあります。 ・治療後の痛み…数日~1ヵ月程度、引きつれや違和感がある場合があります。 ・腫れ…施術当日、麻酔による作用で少しだけ腫れることがありますが、翌日には引きます(個人差があります)。 ・内出血…ほとんどありません。 ・赤み…麻酔の影響で、施術直後は多少赤みが出る場合もありますが、数時間程度で落ち着きます。 |
引用元:城本クリニック公式HPのキャプチャ(https://www.shiromoto.to/ct/facelift/photo/threadlift.php)
治療内容 | 複合リフト(アンカーDXダブル・テスリフトソフト・シャークリフト) |
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費用 | アンカーDXダブル:1本66,000円、テスリフトソフト:1本66,000円、シャークリフト:1本19,800円(税不明) ※当時の価格で現在とは異なる場合があります。 |
治療期間・回数 | 1日・1回 |
主なリスクと、副作用 | 腫れ、内出血、出血、針穴の傷跡、引きつれ、左右差、引き上げ効果の緩徐な減少、必ずしもイメージ通りにならない、といった可能性があります。 |
糸リフトはどのような人に向いているのでしょうか。一方で向いていない人もいますので、特徴を紹介します。
糸リフトに向いているのは、皮膚が柔らかい人です。糸リフトは、挿入した糸に引っかけて引き上げるため、皮膚が柔らかい方が引っ張ったときに上がりやすくなります。
また口周りの脂肪が引き上げられることで、隠れていたフェイスラインもすっきりと見えやすくなります。
糸リフトの効果をより最大限に発揮するためには、適度な皮下脂肪の量が必要です。多すぎても少なすぎても、糸リフトの効果が得にくくなるため、引き上げるための脂肪はあり、多すぎない程度の皮下脂肪がある人は、糸リフトに向いていると言えます。
糸リフトは数本の糸を頬に挿入して、糸で上方向に引っ張る施術です。そのため頬の皮下脂肪が多いと、それだけ引っ張るための強い力が必要になります。
皮下脂肪が多いと糸への負担が大きくなり、リフトアップ効果があまり得られなかったり、キープできなかったりすることもあります。
また皮下脂肪によって、糸で脂肪を移動させたあとの丸みが出ることもあります。
そのため、皮下脂肪の多い人は糸リフトに向いていません。
糸リフトの効果をキープするためには、どのような方法があるのでしょうか。
糸リフトの効果は、糸の種類や施術部位、たるみの状態によって個人差がありますが、2〜3年ほど持続すると言われています。糸が溶けるのは1〜2年ですが、その後もコラーゲン増生効果が続くため、糸が溶けても効果が続きます。
しかし永久に効果が持続するわけではありません。ですので糸リフトの施術を定期的に行うことで、効果を持続させることができます。
物理的にリフトアップするだけでなく、糸によってコラーゲン生成が促されるため、たるみやシワの予防にもなるでしょう。
糸リフトと一緒に施術をすすめられているのがヒアルロン酸注入です。糸リフトの目的がたるみやシワ改善でも、Vライン形成のためでも、ヒアルロン酸の併用は高い効果が期待できます。
最後に、ほうれい線の改善を目的とした他の施術との比較についても確認してみましょう。
ヒアルロン酸注射は、元々身体の中にあるうるおい成分であるヒアルロン酸を直接肌に注入することで、ハリや若々しさをアップさせるというもの。メスを入れずに、簡単に受けられる美容施術のひとつです。
糸リフトと比較すると、ヒアルロン酸注射は糸を入れるといった外科的な手術が一切必要なく、気軽にチャレンジしやすいのがメリット。成分も自然と吸収されるため、リスクやダウンタイムなどの心配もほぼありません。
一方で、ヒアルロン酸注射は自然と吸収されるため「持続力が低い」という注意点も。定期的に美容クリニックに通う必要ができるので、忙しくてなかなか時間が取れない方には不向きかもしれません。
ハイフは熱エネルギーを利用した美容施術で、特殊な超音波を照射することで皮下組織にはたらきかけるというもの。顔全体を引き締める効果が期待でき、小顔やほうれい線改善に適していると言われています。
ハイフのメリットとしては、やはり皮膚表面にアプローチする方法なので、糸を入れるといった外科的な要素がなく、気持ち的なハードルが低い点が挙げられます。また、糸リフトが頬周辺を中心とした施術なのに比べ、ハイフは目元等広い範囲にはたらきかけられるという魅力も。
しかし、ハイフは皮膚に超音波を当てる方法なので、施術後に肌が敏感になりやすいというデメリットもあります。紫外線対策や保湿をいつも以上にしっかり行う必要があるほか、元々刺激に弱い方には不向きな傾向があるでしょう。
POINT
このように、糸リフトはメスを入れる等大規模な外科手術不要で、かつ比較的持続力が高いのがメリット。そのため、できるだけ長くほうれい線への効果を維持したい方、毛穴や小ジワなどを改善し、肌をキレイにするためのアプローチと両立したい方に適していると言えるでしょう。気になる方は、ぜひお近くのクリニックに相談してみてください。